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標準温度計の水銀切れの直し方

標準温度計を使用していると、「水銀切れ」または「銀切れ」という現象がおこることがあります。
これは、毛細管内の水銀が断裂した場合のことで、衝撃や急激な温度変化などで起こることがあるものです。水銀の中に気泡が入ってしまっている場合も水銀切れです。
水銀切れしたままでは精確な測温ができませんので、直す必要があります。

水銀切れの例

チャンバー内で2か所の水銀切れが起きているもの。
大きな気泡がチャンバー内に入っており、また、切れた水銀が毛細管に入っているもの。
水銀切れの直し方
水銀切れの多くはチャンバー内で起こります。(チャンバー:感温球につながっている膨らみ。膨張室)
直す方法は下記の3通りあります。温度計を冷凍庫で冷やしてから行うと効果的です。
方法①
ソフトカバーで、厚みのある本の上で温度計を立て、低い高さ(目安:数cm)から温度計を繰り返し落下させ、少しずつ衝撃を与えます。
これにより感温液が少しずつ移動します。
※高すぎるところから落とすとガラス温度計が割れます。
 
方法②
利き腕で温度計を地面に垂直にしっかり持ち、利き腕の手首あたりをもう片方の手の平で、真下から繰り返し叩きます。
これにより、温度計に突き上げるような衝撃を与え、水銀を移動させます。
※利き腕をもう片方の手の平で叩く際は、温度計にまっすぐに力が加わるように叩いてください。温度計に回転するような力が加わると、温度計が折れることがあります。
 
方法③
周りに障害物のないところで、温度計の感温球部を外向きにして持ち、数回振って遠心力を利用し水銀を振り下ろします。
※振った腕を急に止めると、持っているところから温度計が折れることがあります。

以上の方法でも水銀切れが直らない場合は各営業所までご相談ください。
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